
この一年あたし駆け抜けたのよ。ちょっとご褒美ぐらいいいじゃない。だからあたしにアオモリをちょうだい。

もうあたしコレなしではいられない身体なの。もっと白い粉をあたしに射ってちょうだい。

この地はいつも裏切らない。何度来ても、毎回違う表情を見せる。

すべての八甲田ツアールートには、八甲田じゅうのガイドさんや地元の関係者の皆さんによって、毎年毎年5〜6Mはある竹のポール(とても重い)が等間隔に数百本立てられている。

春を迎える前に年に二回、そのポールを左右に20本ほどスリングにくくりつけて山をひきずり歩き(とても重い)、山頂から山腹まで一本ずつ手で設置していく。すべては春の麗らかな陽光の下の笑顔のために。

どうも重いもの持って山を歩くのが好きだと思われている節があり、毎年この時期に青森から召集令状が届く。が、その節はあたってるというか、嫌いじゃないというか、むしろ断言してしまえばこの行事がいろいろな意味でかなり好きだ。

今年は自衛隊のみなさんと一緒でした。御国の為にご奉公に行って参ります。ビール欲しがりません終わるまでは。

3月の竿立ての楽しみのもうひとつ「永島会」。テレマークスキーヤーのレジェンド、永島秀之さんが必ずこのポール立てに合わせて八甲田に遊びに来てくれる。ガイドクラブのみなさんと痛飲する永島会は春の風物詩だ。

カンペキな滑りの後の天然白子刺しは、強度の依存症があり、人生を狂わせます。一度ダメージを受けた脳はもう元には戻りません。
hodaka