
原住民が潜むボルネオのジャングルではありません。日本のとある山中の沢です。

アウトドア業界に長らく所属して、毎年毎年手を変え品を変え、マイナーチェンジしただとか何グラム軽いだとか、と最新のギアを売ることを生業にしているが、ホントはいまいちキライだ。

山なんか、靴があれば、そのへんのモノ持っていきゃあ行けるんだ。道具がどうこうよりも、全力で楽しむかどうか、だ。そういう思想を理解してくれる方々もいるものだ。

ICIの荒川社長。山と酒をこよなく愛するオトコ。僕にとって、足を向けて寝られない偉大なる師匠。

僕が駆け出しの頃、仙台のお店におられた。営業に行っては毎回飲みに連れて行ってくれて、よく叱咤激励され、山に連れて行ってくれた。道具なんかよりも楽しむこと。僕は山のすべてをこの方に教わった。

そうやって10年間お世話になり続けていたら、日本最大の山とスキーの会社の社長に登りつめられてしまわれた。こないだ説明会でスーツ着てたし、もういろいろとお立場もあるから、僕らとバカ騒ぎはしている時間などないのではないのだろうか。

しかし、お世話になってきたレジェンドの激務を癒したい。きっと、シゴトのハナシなんかまったくナシでバカ騒ぎしたいのではないだろうか。

例えば、沢を遡り詰め辿り着く秘密の場所で、焚き火を熾し料理もタープも風呂も自作して、ただサケとメシとフロに明け暮れ、次の冬に行くヤマの話をするだけの慰労会。

フリーズドライってなんだろう。中華鍋で作る砂肝玉ねぎ炒めよりおいしいのかな。ライトウェイトってなんだろう。流木とブルーシートより快適なのかな。

この野人のような人々によって日本のスキーマーケットは運営されています。


いいのだろうか。いいよね。
hodaka